女子高校生にAEDを使うハードル

 記事中にあるように、AEDは「心室細動」という、心臓の痙攣状態を電気ショックで正常化する機械です。

 しかし、これを医療知識のない素人が使って人命救助するのには、少々難しい。

 そもそも、使う判断がわからない。

 単純に「倒れた人」に対して、なんでもかんでもAEDを使えばいいのか?

 今回の場合は、心室細動が起きていたそうだけど、

 それをまず 見て判断するのが、素人には困難だ。

 そして、AEDは電極パットを患者の素肌(胸部)につける。

 ブラジャーに金具があると危険なので、ブラジャーも除去する。

 女子高校生の胸部をまるまる晒す必要があるのだ。

 これでAEDを使って、

 「あ、AEDの使えない症状なんだ」(機会が自動的に、使うべきか否かを判別します)

 で、オッパイ晒し損でいいのか?

 そりゃもちろん、生死をわける状況なんだから仕方がないけど、

 屋外で男子に見守られながら、上半身を裸にするハードルは高いよ。

 しかも、呼吸があるように見えるんなら、AEDの使用には躊躇するよね。

 医療従事者じゃないんだし。

 今回の場合は、顧問の監督が「万能のスポーツ医療専門家」だと無条件に定義付けている気がしますが、現実はそうじゃない。

 炎天下とはいえ、たった3kmの距離を移動させるのに生命の危険を察知するくらいなら、

 亡くなった本人がまず気づくべきでしょう。

 監督も「(無理はせず)自分のペースで帰ってこい」と指示しているんだから、

 別に全力疾走を強要しているわけじゃない。

 心室細動は、簡単に自然発生するものではない。

 胸部に打撃(ボールが当たるとか)があれば、健康体からいきなり発生する場合もあるが、

 熱中症(?)からいきなり心室細動になるのは、レアケースです。

 たぶん、もともと心臓に問題があったのではないでしょうか。

 心臓は、きちんと心電図をとらないと問題が見抜けない症例もあります。

 そして、急に悪くなったりすることもある。

 私だって、まったく無自覚なのに、脈をとった医者が

 「あれ?不整脈がありますね、心電図とりましょうか」で『心房細動』がみつかった。

 今でも自覚症状なんかない。

 たらればの話はわかるけど、

 助からなかったからといって、救助者に責任を求めるのは、間違っている。

■女子マネジャー死亡、「呼吸」誤解? AED使ってれば

(朝日新聞デジタル - 08月17日 00:52)